”リスナーとの絆”がブランドにキク!

NHK出版 月刊「放送文化」 02年7月号(5月24日発売)

「ラジオで人が動く!物が売れる!これを分かりやすく実証しよう!」――ということで生まれたのが、ニッポン放送とケンタッキーフライドチキンとのタイアップ商品「ヨッ!お疲れさんえびグラタンパック」である。
ニッポン放送と博報堂とは、毎年ラジオのパワーを実証するための共同研究を行っている。
今回は、ニッポン放送のワイド番組「松本ひでおと石川みゆきの ヨッ!お疲れさん」を題材に、それを証明しようと試みた。名づけて「プロジェクトKFC」!?
昨年12月、ケンタッキーフライドチキンのオリジナルメニュー募集から企画スタート。番組に数多く寄せられたリスナーのアイデアから、「カップルや家族で楽しく食べよう!」という案が採用され、チキン、クリスピーチキン、グラタン、ビスケットといった人気アイテムを2つずつセットにした「ヨッ!お疲れさん えびグラタンパック」が誕生した。
値段は、ニッポン放送の周波数にちなみ「1242」円。ポスターやPOPには、この「1242」にニッポン放送のロゴを使用するなど、遊びの要素もふんだんに盛り込んだ。
発売初日の1月10日(木)には、中継した銀座店K&E店において、わずか3時間で87パックという驚異的な売り上げを記録した。
場所柄、こういったパックメニューはほとんど売れないと嘆いていた店長さんは、番組のインタビューに冗談半分で「目標は50パック販売ですね」と答えてくれたのだが、この結果には度肝を抜かれていた。
また、メディアとの初のタイアップ企画に、期待と不安が渦巻いていたという日本ケンタッキーフライドチキンの皆様にも、企画終了の2月末までの販売結果には、高い評価とご満足をいただけたようである。
ラジオ番組=パーソナリティとリスナーとは、強い信頼関係で結ばれている。この"絆"を利用すれば、売り上げの向上・ブランド活性化が実現できることが、見事に証明された企画であった。
すでに某スポンサーとの次なるプロジェクトも進行中である。果たして何が飛び出すのか――ぜひご期待いただきたい。

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